ヒートテック

ユニクロでヒートテック素材を使ったインナーが安くなっていたので購入したのだが、そもそもどういう仕組みで温かくなるのだろうか。
 
発熱素材には吸湿発熱反応によるものと遠赤外線吸収反応によるものの大きく2つあって、ヒートテックは前者に相当するらしい。この吸湿発熱反応はウールやシルクなどの天然繊維でも起こるもので、体内から発散した水蒸気の水分子が繊維中の親水性官能基に捕捉されることで、今まで持っていた運動エネルギーが放出される吸着熱や、気体から液体に状態変化する際の凝縮熱が発生する。水分子の凝縮熱は2256.7J/gで、水分子を吸着する繊維の表面積が大きいほど吸湿による発熱が大きくなることなり、当然繊維の種類によって発熱量が異なり、例えば、繊維1g当りの吸湿による発生熱量は、ウールが27cal、綿が11cal、ナイロンが7.6cal、ポリエステルが1.38calらしい。
 
ヒートテックの素材は、アクリル38%、ポリエステル32%、レーヨン25%、ポリウレタン5%の特殊な繊維からなっているようだ。まず、繊維をマイクロ化してさらに表面積が増えるように縒り合すことで吸湿効率を高めている。また、吸着した水が気化して水蒸気になると、凝縮熱と同じだけの気化熱を奪うので逆に体が冷えてしまうので、水を速やかに衣料の外側へ拡散させるような構成にし、さらに同時に熱は逃げないように、繊維の空洞による断熱効果で保温するような機能を有しているようだ。
 
結局、体から放出される水蒸気量が変化するときに発熱するだけで、せいぜい数度温度が上昇する程のものらしい。実際に着た時も、アンダーアーマーを着たときのような温かさは感じなかった(アンダーアーマーの保温性能等は良く分からないが)。ストレッチ性があって、来た時に体に吸いつくようで、さらっとした着心地は肌着としてはいい感じで、安売りで1,000もしなかったことを考えると、まあ満足といった感じかな。
http://www.woolmark.jp/tokucho/03.html
http://www.ne.jp/asahi/ecodb/yasui/NewInnerWare.htm
http://www.nobuotakahashi.com/regelation/2005/10/post_1834.html
http://www.boken.or.jp/w_kinou_kyusituhatunetu.html
http://kachinet.jp/blog/blog.php?key=14611
 
今日の夕食:
豚肉と野菜のおろしにんにく醤油炒め(キャベツ、にら、にんじん、ねぎ、ピーマン)、小松菜の胡麻炒め、とろろごはん、納豆
炒めものは、あり合わせの野菜をにんにく醤油でさっと炒めるだけの簡単料理だが、これが好みの味で大ヒット。とろろごはんも最高。星3つ。
カテゴリー: 科学 パーマリンク

コメントを残す